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アクリル画を描き始めるために必要な要素を簡単に解説

アクリル画を描き始めるためには?

こんにちは。MUMAです。こないだ友人と話していた時に趣味の話題になって、友人が「趣味がなくて苦労している」ということを言っていました。僕自身は基本ずっと絵を描いているのでそんなふうに感じたことはなかったのですが、企業に就職した友人達と話していると、いつもふとした話題で自分とのギャップに驚かされます。確かに絵を描いてなかったら仕事がない日の自分は何をしているんだろう?そんなふうに考え始めると、新しいことを趣味として始めるのに億劫になる気持ちもわかるような気がしました。で、「俺も絵描けたら良かったな〜」という友人のセリフで思いました、「絵は誰でも描けます。」今日は絵を描き始めるために必要な要素を簡単に、あくまで<僕なりに>解説します。美術学校出てたり、何十年も絵描いてるわけじゃないのであくまで参考程度にしてくださいね。笑

 

アクリル絵の具の基本的な特徴

MUMA.15秒動画

アクリル絵の具は、比較的新しい時代に生まれた画材で、今から300年ほど前に生まれました。アクリル絵の具の強みはできることの範囲の幅広さにあり、水を加えて薄くし水彩絵具のように使うことも、メディウムを加えて厚みや質感を出し、油絵のようなスタイルで描くことも可能です。メディウム以外にも砂などを混ぜて独特の質感を出すことも可能です。その上、それぞれに正しい処理を施せば、パステル紙やデザインボード、布などはもちろん、ガラスや陶器など様々なものに描くことが可能なため、一言でアクリル画と言っても描き手によって様々なスタイルが生まれるのもアクリル絵の具の魅力といえます。

また、損傷や風化が少なく、長持ちするということもアクリル絵の具の特徴の一つです。アクリル絵の具だは、乾くと表面が強化されるため、ひび割れなどもありません。また、この強度もメディウムなどと組み合わせることによってさらに強化することが可能です。(それでも、他の絵の具で描いた作品同様丁寧に扱うことは大事!直射日光や多湿、高温の場所はなるべく避けましょう。)

 

アクリル絵の具の選び方

アクリル絵の具は、近年とても需要が高まっている画材なので、様々なメーカーから製造、販売されています。種類が多い上に、価格帯も様々なのでこれから絵を描き始める人は迷ってしまうかもしれません。この価格の違いは、絵の具に含まれる顔料に安価なものが使用されていることが由来しています。(比較的高価なものには”アーティスト用”の表示があることが多い。)しかし、安価なアクリル絵の具でも大抵の場合は発色が鮮やかで耐久性にも優れているので問題はありません。迷ったら安価なものから始めてみるのもいいかもしれませんね。

 

次に、アクリル絵の具には粘度の高い順に、フルボディ(レギュラー)、ソフト、フロー、リキッドと粘度によっての違いもあります。先ほどの”アーティスト用”と同様、どのタイプの絵の具かの表記がチューブにない場合がありますが、「フロー」「ソフト」といったキーワードが商品名に含まれている場合もあります。自分の書きたい作品のイメージがある場合はそれに合った絵の具を選ぶのが良いですが、そうでない場合はフルボディ、またはフロータイプを選ぶのが良いかと思います。フルボディタイプの絵の具は厚塗りにも薄塗りにも向いていて、ほとんどのメーカーがたくさんの色を出しています。また、メーカーによっては「ヘビータイプ」のものもあり、屋外用の作品などにはこちらをお勧めします。

 

と、ここまで説明しましたが、これらを加味してじっくり絵の具を選ぶことも大切です。しかし、絵を始める際に、僕が最もおすすめする絵の具(画材)の選び方は、「メーカーの名前とパッケージデザインで決める」です。笑

要するに何が大切かって、モチベーションを維持することだと僕は思います。絵に限った話ではないですが、何かを上達するためには、それを好きでい続けることが最も大切な気がしてます。使う前からやる気が湧いてくるような『気がする』。この画材で絵を描いている自分ってかっこいい『気がする』。そういうのってとても大事だし、そうやって夢中で描いてるうちに上手くなっていくものなのだと思っています。(多少の勉強は必要だけど。。。)

僕は基本的に「AMSTERDAM」の絵の具を使って絵を描きますが、パッケージと名前がかっこいいという理由で使い始め、今も使っています。笑

 

はじめの色の選び方

絵を描き始める時には赤、青、黄色の三原色がそれぞれ二種類ずつ必要です。それぞれ三原色には種類があり、緑、オレンジ、紫などの二次色を作るためには色味の違う原色がそれぞれ二種類必要になるためです。この三つの原色(二種類ずつ)と白、黒さえあれば最低限絵を描くことができます。(もちろん描きたい絵に合わせて適宜色を買い足していくとGOODです。)二次色や、それらを混ぜ合わせて作った三次色は、既製品を買った方が濁りが少なく、調合の必要がないので全く同じ色で毎回着色することができるという利点がありますので買っておいても損はありません。また、三次色や二次色はそのまま使っても良いですが、混ぜて使うことでより効果的になる場合があります。鮮やかな色に茶色を少し足して明るさを抑えたり、逆にオレンジなどに白を少し足して光を表現したり、このような効果を発見していくのも絵の楽しみ方の一つと言えますね。料理に似てるかも?

 

パレットの選び方

絵の具を選んだら、次はパレットを選びましょう。アクリル絵の具は凸凹や通気口のない表面には付着しないので、パレットの掃除をしやすくするためにざらつきのない平らなパレットを選びます。また、色の調合時に他の色と混ざってしまうのを防ぐためにパレットは仕切りのあるものを選びましょう。使い終わったパレットは、水ですすいで布で拭いて綺麗にしましょう。これをサボって絵の具が乾いたまま蓄積していくと、後で洗おうとしても落とせなくなってしまう場合もあります。

 

筆の選び方

次はいよいよお楽しみ。筆を選んでいきましょう。学生の頃に買った筆が残っていればはじめのうちはそれでも全然問題ありませんが、描いていくうちに、新しい表現をしたいというシチュエーションは幾度となくやってきますし、様々な筆の扱いに慣れるとそれだけ表現の幅も広がって絵を描くことを楽しめるようになっていきます。

使う筆は、描きたい作品の大きさ、塗りたい厚さ、細かさ、筆の跡をどの程度残すかなど、描きたい作風によって変わってきますので、自分が描いてみたいスタイルと比較して、参考にしてみてくださいね。

 

筆に使われている素材

○化学繊維

アクリル絵の具は乾燥が早く筆の毛が痛みやすいので、ナイロンの筆が用いられることが多いです。同じ化学繊維でも、水彩用として使うものよりも硬くて弾力があります。丈夫で、厚く塗る時にも、薄く塗る時にも使うことができ、頻繁に筆を持ち変える必要がないため、これから絵を始める方には向いています。

 

○動物毛

動物毛の筆にはリスやイタチ、ウマ、豚、ヤギなど様々な種類があります。基本的に化学繊維の筆よりも水分を多く含むことができるものが多いため、水彩画のように絵の具を水で薄めて使う場合におすすめです。しかし、もちろん使用している毛によって性質は異なるので、それをしっかり理解しないと使いこなすのは難易度が高いです。あとちょっと高いものが多い。笑

 

○リセーブル

リセーブルとは、ナイロンと動物毛の混ざった筆のことです。動物毛とナイロンの中間の性質で、できる表現が非常に多い素材なので、最初に揃える筆としては最もおすすめです。

 

筆の形

筆の形にも様々な種類があります。ベーシックなものには平筆、丸筆、フィルバードがあります。そのほかにもモップ、刷毛、ブライト、フィッチ、ファンなど様々なものがあります。

 

○平筆‥毛足が長く毛先が四角くなっているもの。絵の具の含みがいいので太く長い線の表現ができ、筆の角で細かい表現もできる

 

○丸筆‥付け根の金具が丸く、毛先は丸いものと尖っているものがある。サイズの幅が広く細部の書き込み、太く力強い線、塗りつぶし、薄塗りなど様々な表現が可能。

 

○フィルバード‥付け根の金具は平らで先端の形は平筆よりも丸みを帯びている。柔らかい線に向いている。

 

○ブライト‥付け根の金具は平ら。平筆に似ているが毛足が短いため、コントロールを効かせた線を描くときや、厚く色を塗る時に便利。

 

○フィッチ‥付け根の金具は丸く、縁がまっすぐなので両サイドの輪郭がはっきりしている。凸凹した表面を塗る際に便利。

 

○ファン‥付け根の金具は平らで、毛先が扇状に広がっているもの。天然の毛だと表面を滑らかにしたり、色を混ぜたりに便利。化学繊維のものだと、特殊な質感を作る時に使用される。

 

○刷毛‥付け根の金具は平らで、長く平たい筆管がついている。広い面積を塗る時に使用する。

 

○モップ‥先が丸く太い、薄塗り専用の筆。水彩風の表現に向いている。

 

また、筆の他にもパレットナイフがあると便利かもですね。絵の具を混ぜるときや、絵の具を綺麗に落とす時に便利だし、筆には出せない質感で、特定の表現をするのにとても向いています。絵の具を混ぜるときや、絵の具を支持体に強く押し当てるような力強い表現をする場合には、パレットナイフを使用することで筆が傷んでしまうのを避けることができます。

 

このように、筆には様々な素材や種類がありますが、絵を始める際には、素材は化学繊維やリセーブルの物、形は平筆、丸筆が大小それぞれのサイズとフィルバードがあれば十分かと思います。

そのほかにもいろいろな筆があるのでいろんな絵を描きながら様々な表現を楽しんでみてくださいね。

 

筆の保管方法

筆は、乱雑に扱うとすぐにダメになってしまうので、保管方法がとても大切です。

特にアクリル画の場合には、絵の具の乾きが早いので、使っている間は筆お常に濡らした状態にしていないと、付け根の金具から毛先までがすぐに固まってしまいます。絵の具を塗り終わるたびに筆を水ですすいで濡らした状態にしておきましょう。

また、水のつけっぱなしにも注意が必要です。アクリル画の筆は何時間も水で浸しっぱなしにしていると毛先が曲がったり離れたりしてしまいます。

 

使用後は、温水で絵の具を洗い流し、それから手のひらに石鹸をつけて優しく擦り付けるようにして洗ってください。こうすることによってお気に入りぬ筆がよく長持ちします。繊細な道具なので、決して荒くは扱わないでくださいね。洗った後は、毛先を上に向けて便などの容器に立てて入れておくか、市販の筆巻きで保管しておきましょう。

 

絵を描いてみましょう

さて、ここまで準備ができたら後は、支持体(何に描くか)を決めて、自由に絵を描くだけです。

 

アクリル絵の具を塗ることができる支持体は、他の絵の具に比べてかなり多く、キャンバス、ハードボード、紙はもちろん、木、金属、プラスチック、布、ガラスなど様々なものに塗ることができます。市販のハードボードやキャンバスに描くのももちろんいいですが、飲んだ後の空き瓶や、いらなくなった木材などに描いてみるのもお金をかけずにアクリル画を楽しむ方法の一つです。

 

支持体を決めたら、後は自由に描いてみましょう。人によってタイプは違うかもしれませんが、最初から「絵の勉強」という感覚で描くのはあまりお勧めできません。まずは自由に。「好きな花や動物」「何の形かわからないけど今の気持ちを表した模様」「風景」何でもいいんだと思います。そうやって夢中で描くことに慣れていくと自然と「もっとこう描きたい」という欲求が生まれて、自然と勉強できているものなんだと、個人的に思います。

 

 

以上、今回はアクリル画を始めるにあたって個人的に必要だと思うことを書いてみました。いかがでしたでしょうか。もちろん描くスタイルや、境遇、表現したいことは人によって十人十色なので必ずしもこの記事をおさえておけば大丈夫。とは言い切れませんが、これから趣味で絵を始めてみたい方々の参考になれば幸いです。

 

 

参考:ジェニファーキング,「200のQ &Aで学べる アクリル画パーフェクトガイド」, 2014年、2月,第2章、第3章

 

 

 

 

 

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